☓2結婚カウンセラーの思考録

2度の結婚・離婚、子育てを経たからこそ見えてきたさまざまな物事を綴ります

無関心でいることのおそろしさ


沖縄慰霊の日に寄せて 

ニュースで映し出されていた
戦争を体験された高齢の方々。

平和の礎に手を合わせて
そっと涙を拭う姿から、
どれほどの想いを抱えて
これまでの人生を暮らして来られたのか…

「もう二度と、
絶対に、戦争なんて起こしてほしくない」

「長い年月が経ちましたが、
悲しみは変わりません」

との、
強い想いの込もった、

キッと厳しい眼差し…

 


ある特集では、
女性が9歳のときに
赤ん坊だった弟をおぶって避難したところ、

日頃はとても優しく親切な近所の人達から
「赤ん坊の泣き声のせいで米兵に見つかるから
ここから出て行け!」と言われ、

誰ひとりとして助け舟を出さなかった…
自らの保身のために
幼い少女と赤ん坊を
危険な外へ追い出すという…

 

「人間が、人間でなくなるのが、戦。」

 


その後栄養失調で
弟さんは亡くなったそうですが、
「赤ちゃんの泣き声がずっと頭から離れません」
と涙ぐんでおられました。


この方は、長年口をつぐんできた事を悔いておられ、
「出来るだけたくさんの人に戦争の恐ろしさを知ってもらいたい」と、
近年は積極的に学校などで体験談を講演されているそうです。


女子大生と思しき若い女性のインタビューでは、
「伝えていくことが大事。
自分に子供が生まれたら
しっかり伝えて絶やさないようにします」

などの頼もしいコメントもあり、、

関連で、
私は過去の身近な人の発言を思い返しました。

 


私は京都府で生まれ育ち、
小学校に入学しました。
私が通っていた小学校では
一ヶ月以上ある長い夏休みの間に
登校日が設けられていて、
その登校日には、
はだしのゲン』などの
戦争に関するアニメ映画を
体育館で全校児童で鑑賞するのが恒例でした。
いわゆる “平和教育” が根付いていたのです。

4年生の春に家庭の事情で札幌市に転校してからは、特に平和教育のようなものはありませんでしたが、
私は個人的にずっと関心を持ち続けていたため、
自由研究で祖父母に戦争体験を聞いたり、
陸軍登戸研究所について調べたりもしました。


そのエピソードをある時に話したところ、

「そういう事(戦争の話題)を言う人は
変な人と思われるから
他人に言わない方が良いよ」

という趣旨のことを言われ、
とても釈然としなかった思い出。。。

 

その相手も関西で生まれ育っていますが、
私の小学校のような平和教育があったかは、
定かではないのですが、、

地域によって教育方針もさまざまで
沖縄、長崎、広島がある西日本のほうが
平和教育に重きを置く傾向があり
育った地域による価値観の違いがあるのかな、、と、長年思っていたのですが。

よく考えると、
同じ家で育った私の妹も
そういえば、そういった考え方かな、と、。
妹は京都にいた時は幼なかったので
平和教育の記憶も無いという事もありますが…

育った環境が同じでも、、。
学校の授業や講演、テレビなど
日常のあらゆる場面で
同じ人の、同じ話を、聞いていても。。

人それぞれ、
感じかたは千差万別であるということに
改めて、
妙に納得しました。


戦争は怖い、暗い、などと、
単純にその物事が好きか嫌いかという
価値観の違いとも思えますが…


特集では、
大田光さんという大阪府出身の若い女性が、
沖縄に住み込んで戦争について調査し、
観光ガイドとして知らせていくという活動をされていることが紹介されていましたが、

「以前の私のように
無関心でいる人達の認識を変えたい」

というようなことを仰っておられました。

 


個人が生まれ持った性格や
育った環境、
周りの人間関係などによって、
本当に、 10人10色、100人100色… と、
それぞれが皆、
さまざまに違っていること自体は
自然なことですし、


そうでなければ
世の中が成り立ってはいない…

とも思います。

が、。。

 

バックナンバーの
銃社会マリー・アントワネットアドラーの記事などとも重なりますが、

 

本当は大事なことと、
薄々、分かってはいながら、
あえて見ないフリ、
面倒な事には関わりたくない、
明るい、楽しいことだけして生きたい……


大勢の人が、そうしていく、
その、先の未来は、、
どうなっていくでしょう???

 

明るく楽しい、

輝く未来は、ありますか?

 

 

戦後70年を越え、
戦争を体験された方々がどんどん少なくなっています。
そんなご高齢の方々が、
口々に仰っておられました。

 

「今の日本の状況は
知らぬ間に軍国主義に駆り立てられていった、

戦前にとても似ていて
危うさを感じている。


だから、、

伝えていかなければ。。」